コラム

ものを大事にするということ

将棋磐・碁盤はどのように製造されているかご存じでしょうか。

幼い頃、私は祖父から「職人さんがこのマス目のひとつひとつに思いを込めて作っているから大事にしなさい」とよく教わりました。

ですが当時の私にはそのことば以上の意味はよくわからず、楽しく祖父と過ごしていた気がします。

 数年後、ふと気になり、将棋盤・碁盤について調べてみたところ、もととなる木(榧 かや など)を切り出して乾燥させるのに1年以上、切る作業(削り出し)をし、目盛り入れは刀を用いて1本1本手作業で入れていたそうです。調べてみてやっと当時の祖父の話していたことの意味が理解できました。

以前に比べれば様々なものが格段に安く短時間で簡単に手に入ってしまいます。

そのこと自体を否定するわけではありませんし、私自身も頼っている部分も多々あります。

ただ古いものとして扱うのではなく、新しいものと組み合わせたり、かたちを変えたりと工夫して使いつづけてもいいと思います。そんな工夫を仕事でもし続けていけたらと思います。

 

営業部 K

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