コラム
いつまでも あると思うな ウェブコンテンツ
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学び
最近、Youtubeで活動していた好きな動画投稿者が突如として引退してしまった。ある日突然これまで投稿してきた数百本の動画作品を全て非公開にし、その約一週間後に短いライブ配信で引退宣言をした後、チャンネルを削除してしまった。
その方は、3Dモデルなどを用いて、独自の世界観を持った劇仕立ての動画を投稿しており、それらは世間が想像する「Youtuberの動画」ではなく明確に「映像作品」だった。私個人としては、彼はまさに「動画クリエイター」と呼ぶにふさわしい存在だったと思う。
そんな彼の作品たちは、消えてしまった。動画作品だけでなく、感想・反応を綴ったコメント欄などの彼を取り巻く「場」ごと、完全に消滅してしまった。チャンネル画面には、「このページは利用できません」とだけ表示されるようになり、それを見ると深い喪失感を覚える。
「ウェブコンテンツはいつ消えるか分からない」といったニュアンスの言葉を昔からネット上で耳にしてきたが、身をもって実感したのは今回が初めてだった。
好きなものの突然の完全消滅、ウェブコンテンツの存在そのものの不安定さ…それらを突き付けられる可能性と常に隣合わせの状態で、日々私たちはインターネットを楽しんでいるのだな…と、この一件で意識するようになった。
総務部総務課 K